2021.12.07 第54回日本内分泌外科学会総会にて当院長が発表を行いました。

令和3年10月28日(木)〜10月29日(金)第54回日本内分泌外科学会学術大会WEB開催において、当院長が学会発表を行いました。

第54回日本内分泌外科学会学術大会

甲状腺がん、乳がんの重複がんをおこす確率は高く、乳がん患者が甲状腺がんを発症するリスクは1.5倍高くなると報告されている。今回われわれは乳がん手術施行後に甲状腺乳頭がんの診断となり外科手術を施行した2症例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。

症例1.
60歳、女性
58歳時に左乳がんT2NOMO ⅡA,luminal Aタイプに対してX年に乳房部分切除施行し、放射線照射、ホルモン療法施行していた。乳がん診断時から甲状腺左葉に1.9×3.4cm大腫瘍を認めていたが初回穿刺吸引細胞診でclassⅡで経過フォローしており、X+2年再度細胞診したところclassV、乳頭がんの診断となり、甲状腺亜全摘、気管周囲リンパ節郭清を行った。病理組織検査結果は胸骨甲状腺への浸潤を認める乳頭がん(pT3b)、リンパ節転移を認めなかった。

症例2.
59歳、女性
59歳時に左乳がんT2NOMO ⅡA,HER2タイプに対して、X年7月左乳房切除術、腋窩リンパ節サンプリングを施行。乳がん診断時から甲状腺左葉に1.3cm×2.4cm大不整腫瘍、右葉に0.8×0.9cm大腫瘍を認めており、乳がん手術後に穿刺吸引細胞診でclassVだった。X年9月に甲状腺左葉切除、リンパ節郭清を行い手術中反回神経浸潤(T4a)を認めたため切離し、二期手術とした。乳がん治療でハーセプチンを使用しながら、X+1年+1月甲状腺全摘手術、リンパ節郭清を施工した。病理組織検査結果は乳頭がんでT4aN1bMO Ⅲ期だった。

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